ビジネスマンとして「今を生きる」
アドラー心理学が注目されたあたりから
今を生きる
という言葉が一般的になってきた気がする
初めて聞いたときは、生きているのは今だから当たり前じゃないかと思ったけど
言われてみれば
過去の失敗に気持ちが沈んだり
将来の不安に落ち着かなくなったりと
「今」以外のことで感情が波立つことがあると気づいて
妙に納得した
仕事をしていると
去年はどうだった来年はどうするんだ10年計画では
などなど
「今」以外のことにフォーカスされる場面が多い
むしろ今だけよければ、などというのは思慮が浅いと思われる
そこで考えたいのは
ビジネスマンにとって「今を生きる」とはどう捉えたらいいのかということ
今にフォーカスする態度はどちらかというと感情の課題解決に使える
例えば、仕事で自分の考えを伝えたときに見当違いだと指摘されたとしよう
嫌な気分になるわけだけど
落ち着いて考えてみると
ここには2つの要素が含まれている
事実と感情 だ
まず、事実
これがなかなかやっかいで、上司に指摘されたことを「否定」されたされたという「事実」と思うかも知れないけど
ここで感じた「否定」というのは事実と感情がごちゃ混ぜだ
なぜなら、上司は否定したつもりがないかもしれないからだ
自分がそう感じたという「感情」が強いかもしれない
もちろん、上司としても否定したつもりの場合もあるが
ここで大事なのは自分の感情だ
ビジネスシーンで事実というのは大切だが、厳密に事実といえることは意外とすくない
どちらかというと
事実っぽいこと
暗黙の了解で成り立つことが重要だったりする
感情というのは不思議なもので「今の気分」で過去も未来も変わってしまう
過去の事実は変えられないが
過去の感情は変えられる
辛い過去でも
きっかけがあれば気づきがあったと感謝できた、みたいな話だ
感情は「今」の視点からしか過去も未来もみられない
今いい気分でいられればもちろん良いのだけれど
今なにかあって辛い気持ちを抱えていても
何かきっかけがあれば
その出来事自体は良いことになることもある